ぼくらのしあわせ@
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[…ホワイトデーLOVE…]

inイクあむ



「……も――ッ(怒!!イクト!!離れてってば!」


あむは後ろから抱きついている俺の顔を両手でぐいっと押してのけようとする。俺が離れる気がないとわかるとポカポカと頭を殴る。


「…いってて……いてぇ…………やだっつってんだろ…。」


数十分前から抱きつく俺にあむは何度このやりとりをしたことか。…つまり俺はどれだけ殴られたのか……。俺の気持ちも知らないで……。



「…………はぁ………」

「………ッ!!////」


俺は大きく溜め息をつく。すると耳に吐息がかかったのかあむの肩がびくりと反応を示し頬が赤らんだ。


「……ッ…クックックッ……相変わらず耳…弱いのな。」

「ぅ…ぅるさい!!笑うな!!///」


思わず笑いが溢れる。そんな俺の反応がおきに召さなかったらしいあむはまた、俺の頭を殴ろうと両手の拳をあげた。

ぱしっ

「……え!?……!?」


俺はそのあむの両手首を掴む。あむは急に掴まれて驚いたのか目を見開いている。


「……ったく、…そんなにバシバシ殴るばっかすっと、せっかくやろうと思ってたのに、やんねぇぞ。」

「……え……―?」


俺の言葉に疑問を浮かべるあむの表情に俺はふっと微笑んだあと、その細い腕にあるものをつけてやった。


「コレ……――?」


あむは自分の腕につくソレを見つめる。俺はやはり恥ずかしさが出てきて照れ隠しに顔を背けた。


「―……ブレスレット……?」
「………今日の日付は…?」


唖然としているあむに俺は顔を背けたまま問いかける。


「………3月……14日……。………!!////」


…やっと気づいたか。鈍感。
真っ赤な顔でブレスレットと俺を交互に見つめるあむに俺はまだ恥ずかしさの残る顔でちらりと視線を戻す。すっと自分の腕をあむの前にだして呟いた…。

「……ホワイトデー…。……おそろい。」


あむは自分の腕のと俺の腕につくモチーフ違いのおそろいのブレスレットを見交わす。


「………ありがと………///」



ぎゅっとそのブレスレットのついた自分の腕を抱きしめて微笑むあむに俺もさらに恥ずかしさが増した。
…ホワイトデーzLOVE…
IN イクあむ



「……イクトがお返しくれると思わなかった……///。しかもおそろい…///」

「………チョコケーキが旨かったからな…///。」


(…それに…あむのブレスレットに着いてるモチーフ…十字架のついた黒猫…。それは俺だから…。それならいつ、どんな時でも、ずっとあむのそばにいれるだろ。……それと、あむが自分でそれに気づくまでは、………俺のブレスレットもよく見してやんない。……いつもあむがそばにいるように赤のバツのモチーフなんて……)


「…………恥ずかしくて言えるかよ///。」

「………え?」



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