12/15ページ目 […ホワイトデーLOVE…] in空やや 「………はぁ……」 俺は思わず深い溜め息をつく。 「どっちにすっかなぁ……。」 俺の両手には可愛く包装されたプレゼントが1つずつ。片方は 小さめの箱。もう片方は少し大きい包装袋。 「………ややの奴…絶対、お菓子のが喜ぶよなぁ…。」 少し未練を残しながら、小箱の方をポケットに押し込んだ。 「………歌唄に殺されっかなぁ…。」 だいたい、歌唄のやつにホワイトデーのプレゼントなんか相談した俺が間違ってたんだ…。 【…はぁ…!?ややにホワイトデーにあげるのにお菓子…!?馬ッ鹿じゃないの!?小学生低学年じゃないのよ!?!?…あげるなら絶対ッ!!アクセサリーよ!】 「………はぁ……」 歌唄の言葉につられ柄にもなくつい買ってしまった…小箱の中のネックレス…。 ……無理だ!ぜってぇ無理!日奈森じゃねぇけど…俺のキャラじゃない!! そう想いながら、つい未練がましくポケットのおくの小箱を取りだし、見つめる。 「…どうすっかなぁ…。」 はぁと息をつきながら呟いた瞬間、俺の横から彼女の声が響いた。 「何が?」 「……!…うわっ!?…やっやや…!?///」 「やっほ―!空海!遅くなってごめんねぇ?待たせちゃったみたいだね!」 えへへと笑うややに俺は小箱を隠そうとし、焦る。 「………空海?」 ややは訝しげに、挙動不審な俺を見つめる。…そして、 カンッ!! 「「あっ!!」」 …つっこもうとした俺のポケットから無情にも小箱は落ちてややのもとへ転がった。 「……これ…?」 箱には店員に勝手につけられてしまった『WHITE DAY FOR YOU』の文字シール。 「………空海……?」 ややは少しの間その箱を見つめたあと俺に視線をよこす。 ――〜ッだ―!もうッ…!!///しゃーねぇなぁ!!/// 俺は半ばやけになりながら、その小箱をややから奪い返し、もう片方の包装袋…お菓子とその小箱を……愛をこめた言葉と共に渡した。 「これ!…ホワイトデー!!……やや…!大好きだ……!」 …ホワイトデーzLOVE… IN 空やや 「……お菓子と……ネックレス!///やったぁ!!ありがとう!!空海!!!嬉しいな…///」 「………///」 (そんな可愛い反応…反則だろ。…一応、……歌唄に感謝だな。……でも、ややのそんな反応が歌唄のおかげってのも、なんか悔しいから……。) 「お菓子はおまけだ。ちょっと奮発してやったんだぜ?……バレンタインには珍しくややからのキスをもらえたからな…(ニヤリ」 「……―〜ッ!!空海ッ!!///」 (こんぐらいの意地悪…許してくれよな。) <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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